2024年5月10日金曜日

10.安全安心の街づくりの為に

 最近「詐欺、空巣、車上荒し、子供誘拐予告」 挙句は強盗殺人などの身の毛のよだつ犯罪が増え物騒な世の中になってきました。近所でも令和4年「空巣で40万円被害」「乗用車5台のサイドミラー破壊」「公園水洗トイレの水槽破壊2件」などの事件が連続発生し犯人は捕まっていません。自治会長を引き受けて2年目にこのような重大事件が連発し呆然としました。「せめて捜査の手掛かりとなる手立てを打てないのか!」

当自治会では平成27年度に防犯カメラ2台を設置していますが、これでは事件が発生しても犯人特定は全くできず野放しのままでした。 恐らく犯人は事前調査して「ここは防犯意識の低い町内会でチョロイチョロイ! これなら足がつくことはない!」と平然と犯行に及んでいることでしょう。早急な強化が必要でした。

「どこか良い事例はないか・・」 と思っていた矢先にK町会の会長から耳寄りの話がありました。このK町会は常に模範的な活動を展開、私は4年前の会長着任早々「無事ですタオルを使った安否確認システム」を取入れ、以来毎年2回実施して定着しています。(参考)「K町会 軒下設置例」



市原市は、最近犯罪被害が多くなってきたため、その対策として「防犯カメラ設置等補助制度」を補強しました。従来の1基約60万円の高価な「ポール設置型防犯カメラ」に加えて、安価な「家屋設置型防犯カメラ」(1基5~7万円程度)も、設置条件を満たせば費用の半額を補助となります。この市の方針を受けて、K町会(会員約200世帯)では、令和4年度に11台を設置、5年度も10台を追加設置して町会全域を監視できるように防犯体制を強化しています。



そこで今回もK町会長宅を訪問し追加設置の教えを請いました。会長の話によると、防犯カメラ設置には「設置基準に合致していることの証明、多方面との協議、沢山の添付書類」などが必要で、かつ「R6年設置計画なら、前年9月末(R5年事前協議)までに、市役所に事前協議書を提出する必要があるため早急な検討が必要」という事で残された時間がありません。

 そこで「防犯カメラ追加設置是非の全員アンケート」を取りましたところ、90%が賛成でした。実は平成27年に2台設置する際にもアンケートで約90%以上の賛成でしたが、「2台だけでは防犯役割を果たさない」とほぼ全員が思っていました。 反対・保留が10名いましたが、いずれも理解不足でしたので 再度次の目的・意義を周知しました。 

1.防犯カメラの設置目的・意義

(1)犯罪捜査等において強力な捜査手段

「空き巣、車上荒らし」などの犯人は必ず道路を経由して侵入します。地域の道路を有効に監視するカメラが設置してあれば、侵入逃走する犯人の映像をもとに事件後の犯人検挙率が格段に上がります。「地域犯罪の検挙には防犯カメラが決め手」と言われる由縁です。当自治会において主要道路を監視する8か所に設置すれば、警察は侵入逃走する「犯人・車の捜査・特定の有力な証拠」が得られます。(「防犯カメラ配置図」参照)

(2)犯罪の抑止効果

最近の犯罪者は事前調査を綿密に行い「逮捕の可能性が低い」と確認したのち「無防備な家、時間帯」を狙って空巣や車上荒し等を実行します。従って自治会内道路監視の防犯カメラが設置され侵入逃走する際に必ず防犯カメラに捕捉される」ことが分かれば犯行を諦めます。これが「防犯カメラの抑止効果」です。 具体的防犯対策として一番現実的とされ、市役所や警察が中心となって各町会に設置を勧めている背景・理由です。

追加設置にあたって反対・保留の方々が一番懸念されたのは「個人のプライバシー侵害(自宅が常時カメラ監視されるのでは・・)でした。これは市のガイドラインで、防犯カメラ設置にあたっては、防犯効果が高められると同時に、個人のプライバシー保護との調和図るために、必要最小限な撮影範囲とする。住宅内部などの私的空間が写らないようにすること」とあり、「カメラで常時監視するのは、ほぼ100%路上」 であることを写真例で示し納得を得ました。

(参考 撮影範囲例)次のような道路主体の撮影範囲となります。



2.市への事前協議書提出 (設置予定前年の9月末期限)


「町内会・自治会への防犯カメラ設置」は複数台で多額の予算が必要となります。市役所では、設置費用の50%を補助しますが、設置予定の前年度に予算確保する必要があります。そのために設置予定の町内会に「事前協議書提出」を9月末まで提出を求めています。私達自治会の意思統一が短期間で纏められた為、ぎりぎりセーフで受理されました。

3.防犯カメラ初回設置~追加設置の道のり

 市役所の防犯カメラ設置推進目的は「犯罪捜査等において強力な捜査手段、犯罪の抑止効果」であり、次の補助対象基準があります。








 本来はこの基準にそって設置しなければならず「不法投棄の監視目的」は補助対象外です。

(1).平成27年に2台初配置時の状況

しかし平成27年に初設置するときは理解が浅く、当時の会長からは「モデルケースだから空き地のゴミ投棄犯対策A1に設置してみよう!」の趣旨説明でした。その費用対効果に納得できない私は「1台50万円もする高価な買い物だから、もっと重要な西小生登下校が集中するA2に設置すべき」と主張し、ほかには意見がなく2か所設置が決まりました。(本来は空地のA1は、所有者が設置すべきで市基準からも補助対象外です。市からは防犯カメラ設置推進の為黙認されたようです)



(2).令和2・3年の犯罪多発に既設防犯カメラは役立たたず

 その後6年間大きな事件もなく「取扱基準・要領」は忘れられ、データダウンロード用パソコンを取扱った人は一人もない無用の長物化していた時に大事件が多発しました。まさに「災害は忘れたころにやってくる」です。合計100万円した2台の防犯カメラは、犯人捜査の何の役にも立ちませんでした。


20228月午前中、空巣泥棒事件発生し40万円が盗まれた。

近くのスーパーへ買い物に行った僅かなスキに2階から侵入。近くには樹木がなく、白昼ベランダのポールをよじ登り空巣した模様。 室内を荒らした形跡はなく現金を見つけて直ぐ逃走。車庫には車があり短時間の外出だった。空巣被害に気付いたのは数日後だった。

202210月車上荒らし (5台のサイドミラー破壊、同一犯と思われる)

 夜間、個人宅・駐車場・アパートで5台の車のサイドミラーが破壊された。警察の現場検証が行われ防犯カメラ画像提供を求められたが、手掛りとなる画像はなく、指紋も残っておらず犯人特定は全く出来なかった。

20237月 見通しの悪い交差点で重大事故発生











(3). 事例から「防犯カメラ追加設置必要」を会員に訴え決定



 「どうしたら防犯カメラが安価に必要数設置できるか・・」と悩んでいた令和6年夏、K町会の会長から「安価な家屋設置型の防犯カメラで監視体制を強化した」という耳寄りな話を聴きました。早速Kさんを訪ね教えを請い、その考えに従って当自治会の整備を計画し、自治会員総意を纏めて9月の市役所との「事前協議書」にぎりぎり間に合いました。

 そして令和6年5月、正式に「防犯カメラ設置簿除菌申請書」を取り纏めて提出し、承認が降りる9月ころには設置工事に入る予定です。

(4) 今回新たに設置する防犯カメラと設置宅例(⑥邸:我が家)







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