2024年2月1日木曜日

5. コロナ禍中の3.11に思う日本の原点

新型コロナウイルスが世界中に蔓延する中、3月11日を迎えました。
この日を迎える度に『被災された方々は、今も深い悲しみ苦しみの中で戦っておられるだろうな」と思います。
藤城清治氏の鎮魂切絵と共に祈りをささげます。

東日本大震災にまつわる数限りないエピソードがありました。
その前年の平成22年、宮崎は口蹄疫禍で30万頭の牛が殺処分になり酪農家が壊滅的打撃を受けました。全国から支援物資が送られている中で、平成23年の東日本大震災が発生しました。
そしてすぐに宮崎の酪農家の皆さんは『私達はまだ命がある。この物資は東北へ届けて欲しい』と、以後全ての支援物資を東北へ転送するようになりました。『困窮し苦しい時こそ助け合う』これが日本人の心だと思います。
その後宮崎の酪農家は必死の努力を続けて復活し、平成29年宮崎牛は3回連続日本一の総理大臣賞を受賞しました。まさに『艱難辛苦、汝を玉にす』です。
あの頃CMが自粛される中で 金子みすずの詩『こだまでしょうか』が、私達の心を打ちました。

「遊ぼうよ」というと
    「遊ぼうよ」という
「ばか」というと
    「ばか」という
「もう遊ばない」というと
    「遊ばない」という

そうして後でさびしくなり
「ごめんね」というと「ごめんね」という
こだまでしょうか、いいえだれでも

戦前戦後の何もない貧しい中でも、子供たちは明るく、元気に、仲良く、強く生きて大きく育ち、現代の豊かな社会を築きました。 私達は、そういう日本の心を忘れず、コロナウィルス禍も、あらゆる困難にも優しく強く乗り切っていきたいものです。
そういう『日本人の心の原点=貧しくても心豊かな子供達』の人形を作り続けた与勇輝氏の人形を紹介します。    
                           (河口湖ミューズ館・与勇輝美術館蔵)

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