2024年2月2日金曜日

5. 大人にも必要な新道徳教育

                 (追記) 2016年2月14日
 小・中学校で新道徳教育が始まっています。
 前文部科学大臣の下村博文氏等が、教育環境を再建しようと、心血を注いで練り上げて出来た内容で、既に2014年3月から全国小中学校に配付され、文部科学省のホームページにも内容が一部掲載され、全国普及に向けて着々と準備されてきました。

 私の初孫が今年度 小学生となり、学校での勉強をとても楽しみに登校するようになりました。 孫が宿題で教科書を音読し、学校で学んだ事を祖父母にも一生懸命教えようとする姿を見ていると、初等教育の重要さ素晴らしさを痛感します。 そして私も孫と一緒に学びたくて新しい教科書を購入しようとしました。 特に中国・韓国から散々攻撃されている 『歴史認識』 が、日本の教科書でどう扱われ記述されているのか・・・他人事でなく、一日本人として、また孫の為に、もう一度勉強し直そうと思ったからです。
 しかし、新道徳教科書や社会科・歴史教科書だけでなく、全ての教科書の閲覧、入手が極めて困難であるという、日本の驚くべき劣悪教育環境 【=義務教育中の子供がいる家庭でしか、教科書を入手したり確認することができない!】 という現実を初めて知りました。

 72万冊もの蔵書を誇る千葉県第5位の市立図書館でさえ、閲覧できる小・中学校の教科書は一冊もなく、教科書の購入計画は全くないということです。一般の書店は取り扱っていない為予約購入も出来ず、学校指定の書店で注文しなければ入手できないという事です。 しかしそこでも学区指定の教科書しか注文できない為、各学年の教科書の数多い出版社(約20社)を比較閲覧しようと思うと実質不可能で諦めざるをえません。 『日本人の歴史認識形成で、最も影響力の大きい小・中学校の教科書』 の入手困難さを痛感しました。 
 
 他方、そういう劣悪な教育環境を必死で建て直そうと、コツコツと地道な努力を積み重ねてきた人々がいます。そういう人たちのたゆまぬ努力で、新道徳教育がスタートし、育鵬社の『新しい日本の歴史』 のような、客観的な歴史事実を基盤とし 是々非々のバランスのとれた優れた歴史教科書” が10年以上かけて作られました。 しかしこれを採用した学校は全国でまだ私立中学の 僅か数校のみです。 
 もっと沢山の大人が、日本の小・中学校の教科書に関心を持ち、公立図書館に全出版社の教科書を置く様に求め、更には全家庭で教科書を置き(または文部科学省のホームページで全教科書を閲覧できるようにして) 、『日本の若者だけでなく、全国民が正しい歴史認識を持った国際人になる教育環境』 を一日も早く整えたいものです。

【キャリア基盤となる新道徳教育』   2014年3月7
安倍政権の4つの基本政策のひとつ “教育の再生” 具体策として、20144月から新たな 私たちの道徳 が始まります 。 既にご覧になった方もおられると思いますが、文部科学省HPで新しい教科書を閲覧し、その素晴らしい内容に感動しました。
従来の教科書心のノート は、話合う 為の適切な題材が少なく、授業がやりにくい』 と言われていましたが、民主党政権は無為無策で 『 “心のノート” は意味がない』 と、それまでの無料配布を取りやめたのはまことに無責任でした。
 

 しかし今回の新道徳教科書は、誰でも興味を持つ多分野の偉人・先駆者の題材が豊富で、しかも簡潔にまとめられており、『こういう話についてどう思いますか?』 といった展開ですので、先生も授業がやり易く、児童同士の話し合いも盛り上る事でしょう。
例えば、小学1年生の  () たすけ合って生きる  の章では、百歳を超えても現役医師として活躍されている日野原重明先生の話しが紹介されています。

『たすけあって 生きる』  日野原 重明

地球上では、みんなが たすけ合って 生きています。
皆さんには、何をするにも、誰とでも仲よく 一緒にして、また人の為に
何ができるかを いつも考えて、よいことを行ってほしいのです。
あなたは 「いのち」 をもっています。 でも体の中のどこに命があるのかと
聞かれると、なかなか答えられないでしょう。
しかし、命とは、次のように説明すると、よりはっきり分かると思います。

あなたは、朝おきてから 何をしましたかと 聞かれると、
顔を洗った、朝ごはんを食べた、学校に行って勉強をした、給食を食べた。 
午後は、運動場でボール遊びをやった。家に帰ったら、おやつを食べた。
宿題をした。夕ごはんを食べた。 
それからテレビを見て、そして夜九時から朝六時まで寝た。

あなたが持っている時間、あなたが自分でつかえる時間、
それが、あなたの命なのです。
その命、あなたの使える時間という命を、これからは人の為にも
使ってみようと考えてみませんか。
命を自分の為だけに使わないで、人の為にも使うこと、
それがあなたの命を 本当に使うということになるのです。 
そのことを あなたに しっかりと考えてほしいのです。

こういった充実した中身の濃い素晴らしい内容の道徳教科書が、わずか1年で出来る訳がなく、恐らく大勢の方が5~6年以上をかけて地道な努力を積重ねてこられたのではないかと思います。 是非私たち共有の宝として大事にしていきたいものです。
各学年の教科書冒頭にあるように、学校だけでなく家庭でも地域社会でも一緒に学び、話し込んでいける内容です。 いやむしろ、私たち大人全員がもう一度この教科書を通じて勉強し直し、子供や孫と話し込んで一緒に学ぶ必要があると感じました。 この教育を受けていない若者達にも是非必須で学んで欲しいものです。  従来から大学キャリア教育は中々学生に浸透しないと感じていましたが、小中学で道徳教育を受けておらず人としてのベースが未熟な為だと思います。
今回は、この新道徳教科書 『私たちの道徳』 の内容構成を紹介します。
是非皆様方も次のURLから、詳細内容をご一読確認されることをお勧めします。

1.冒頭の 『“私たちの道徳” 教科書の使い方』 についての記述
 (1). 学校で・・①道徳の時間、②そのほかの授業、③休み時間や放課後に、
      読み物を読んで考えましょう。 友達と話し合ってみましょう。
 (2). 家で ・・家の人に書いてもらい、話し合ってみましょう。
 (3). 地域で・・いろいろな人とはなしあってみましょう。

2.成長に応じた話合いの重要テーマ
1,2)・・あいさつ、生活習慣、命を大切に、約束・きまりの大切さ、
      友達と仲よく、暖かい心で親切に、働くことの大切さ 等
3,4)・・自分を高めて、最期まで努力、勇気、正直、長所、礼儀、
      思いやり・親切、友情、命をいとおしむ、きまり、協力 等
5,6)・・節度・節制、責任、誠実、明るい心、進取の心、長所・短所、
      礼儀、真心、謙虚、信頼、感謝、思いやり、命を愛おしむ、
      大いなるもの、いじめ、法やきまり、権利と義務、役割と責任、
                公平・公正 等

3.取り上げられている逸話目次
 【 ◇各学年で紹介されている偉人 一流の人 □ こころに残る話

 (1,2)
 ◇二宮金次郎(篤志家)  ・・・小さな努力のつみかさね
 ◇ファーブル(昆虫学者)・・・いきものにやさしく
 □「手のひらに太陽を」 ・・・生きているって素晴らしい

  (3,4)
 ◇澤 穂希(サッカー選手)・・夢は努力してかなえるもの
 ◇高橋尚子(マラソン選手)・・やろうと思ったことは最後まで頑張る
 ◇リンカーン(米大統領) ・・正直に明るい心で
 ◇牧野富太郎(植物学者)  ・・自然や動植物を大切に
 ◇葛飾北斎(浮世絵師)   ・・美しいものを感じ 追求する
 ◇天野 篤(心臓外科医)  ・・ぎりぎりまで全力を尽くして命を救う
 ◇石川啄木(歌人)     ・・ふるさとを愛する心を大事にして
 ◇ラフカディオ・ハーン(文学者) ・・日本の文化を愛し 帰化して小泉八雲
 □「茶道・華道」       ・・誰に対しても真心をもって
 □「幸福な王子」     ・・相手をおもいやり親切に
 □「雨のバス停留所で」  ・・社会のきまりを守って
 □「みんな待っているよ」 ・・協力し合って楽しい学校、学級

 (5,6)
◇ワンガリ・マータイ(ケニア国連大使)・「もったいない」の環境活動を世界展開
◇内村航平(体操選手) ・・希望と勇気が 夢や目標に近づく力になる
◇豊田佐吉(発明家)  ・・母に楽をさせようと 世界初の自動織機発明
◇森 光子(女優)   ・・15歳でデビュー89歳まで生涯現役
◇向井千秋(宇宙飛行士)・・地球を外側から見たいという目標に努力
◇ヘレン・ケラーとアニー・サリバン   ・・三重苦障害を乗越え世界の障害者に勇気を与
◇イチロー(野球選手) ・・夢に向かって 確かな一歩を積み重ねる
◇池田菊苗(科学者)  ・・小さな感動が旨味(グルタミン酸)の大発見に
◇中谷宇吉郎(科学者) ・・雪の結晶研究で作物の被害対策に貢献
◇相田みつお(詩人)  ・・「あなたに巡り合えて本当に良かった・・」
◇ジョージ・ワシントン(大統領)・・友情を咲かすには幾度か困難克服が必要
◇野口英世(黄熱病研究)・・「人類の為に生き 人類の為に死す」
◇宮沢賢治(童話作家) ・・自然をこよなく愛した人
◇毛利 衛(宇宙飛行士)・・美しい地球 生命宿る地球を大切に
◇奥村土牛(日本画家) ・・101歳の傑作も『未完成、芸術に完成はない』
◇福沢諭吉(教育家)  ・・社会の一員として守らなくてはならないこと
◇マザー・テレサ(修道師)  ・・インドの貧困や病気に苦しむ人々を生涯救済
◇千住 明(作曲家)   ・・いじめている君へ
◇小川笙船(赤ひげ)   ・・200年前 貧しい病人を治療する養生所開設
◇坂本龍馬(幕末志士)  ・・「世界に目を向けなくては いかんぜよ
◇新渡戸稲造(国際連盟次長)・・「私は日本と世界の懸け橋になりたい」
◇クーベルタン(オリンピックの父)・スポーツを通し平和でより良い世界実現
◇三枝成彰(作曲家)   ・・・常に真面目に努力を積み重ねなければ
                             「自分の道」は見つからない。成功者は皆努力家
□「礼儀正しく真心をもって」・・心と心をつなぐ挨拶、江戸しぐさに学ぶ
□「相手の立場に立ち親切に」・・思いやりの心で、相手の思いに寄添う
□「ああ無情:レミゼラブル」・・相手の心に寄り添うこと、分かりあう事から
□「支え合いや助け合いに感謝して」
□「その思いを受け継いで」・・おじいちゃんの最後の思いを抱きしめて
□「命てんでこ」 ・・かけがえのない命を守る為に(田老中2年生の作文)
□「剣道」    ・・日本人が大事にしてきた 「人をつくる道」
□「米百俵」   ・・「今日の満腹より、将来の人材育成」 長岡藩の実話
□「自分を見つめ 豊かに生きる」

なお、中学校の 『私たちの道徳』 には、日本とトルコの100年を超えた友好の絆 『 海と空 ―樫野の人々― 』 が取り上げられています。 次のタイトルをクリックすると内容を確認できます。
  4. 真心の人間愛と友情 「海難1890」  

以上のように、安倍政権が力を入れている 『道徳教育の充実』 は、実に核心をついた重要政策であり、政権発足1年で新教科書を制定・配布する迅速さに、私達は本当に『素晴らしい国のリーダーを得た』 と思います。 
 ソチ・オリンピックで限りない感動を与えてくれた羽生結弦選手や浅田真央選手等、幼いころから世界一になる夢を持って努力を積み重ねている素晴らしい若者達が沢山います。 そういう夢や目標をまだ持っていない子供たちも、こういう多分野の多彩な偉人伝を読み、考えていく中で、必ずや『自分の夢、目標』 をつかんでいく事でしょう。
その一方で、女性や子供等の弱者を狙った通り魔や誘拐監禁等の凶悪犯罪、いじめや自殺問題、老人を狙ったオレオレ詐欺などの人心荒廃、 またスマホゲームに熱中する夢も気力も失った若者達の増加等々、『これからの日本はどうなるのか・・・』 と本当に心配な毎日ですが、この『私たちの道徳』 を学校で、家庭で、地域社会で大事にして話しあい、共有化していく事で、必ず改善されていくだろうと確信します。

このように待望の新道徳教科書ですが、最大の問題点は 教育現場の先生方(日教組)が、道徳教育に反対の立場を取り不熱心なことです。 これでは小中学生に配布しても授業では扱われず普及しない可能性があります。

私たちは、学校現場の実施状況に関心を持つだけでなく、PTAや、先生方と勉強会等を企画・提案・実施していくなど、学校・家庭・地域社会・自治体・政府が一体となってしっかりと定着化を推し進めていきたいものです。

【追記】
市の教育委員会で決定している教科書出版社が適切か否かを確認しようと思い、市教育センターに問い合わせたところ、『7月の2週間だけは教科書選定期間として全社の教科書を展示していますが、その期間以外は展示しません。』 という事です。 こういう短期間で、教育委員会は本当に適切な教科書の選定議論・作業が出来ているのでしょうか? 
そこで私も約3か月間待って、ようやく全社の教科書を比較閲覧することが出来ました。 そして危惧した通り、殆どの歴史教科書が自虐的記述である事に本当に驚きました。 
『この内容では、若者が日本の歴史を恥じ、誇りを持てないのも無理はない!』 
『これで学んだ若者は、中国・韓国の捏造・歪曲主張に とても反論できない!』
『この教科書を作っている人達は、日本人の本質や歴史真実を本当に理解しているのであろうか? 純粋な子供たちに教科書がどのような影響を与えるか、真剣に考えているのであろうか?』 

 最近、教科書会社10社による校長・教員4000名への不正行為 【= 検定中は禁止されている新教科書の開示、個別面談、謝礼金授受、(教科書変更便宜供与)】 が発覚しました。 正直、『やっぱりそうだったか!』 という思いです。 最初に問題になった三省堂や数研出版だけでなく、業界最大手の東京書籍が691件 教員2245人に(我が千葉県は東京書籍!)、教育出版が247件 教員1094人 等、名だたる教科書出版社 殆どに不正行為が蔓延し、またかって 『聖職』 と言われた教職員の著しいモラル低下が判明しました。
 『こういう教職員に子供の教育は任せられない!』 と思うのは私だけでしょうか?

 しかし私自身も今迄そういう教育環境に気付かず放置したままでした。
 小・中学校の教科書は、私達の感受性や精神を磨き、歴史認識を形成する、最初の最も重要な教育媒体です。 しかし最優先で所蔵すべき公立図書館に一冊もないとはどういう事なのでしょう? またそのことに関心もなく不便を感じない私達は一体どこの国籍人なのでしょう? その事に今迄気付かなかった私自身、不明をいたく恥じ入り、赤面する次第です。

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