1.あなたの心はどんな形をしていますか?
心理学者エリック・バーンは、見えない心を『エゴグラム』 で見える形にしました。 私達は、楽しい時や悲しい時辛い時等、その時々の心の状態が大きく変化しますが、表面上は平静を保って日常生活を送っています。
自分や相手の心の状態や対人関係上の癖・傾向をよく理解していないと色々な齟齬や行違いが発生し、人間関係のトラブルや部下・後輩のモチベーション低下等に繋がります。 そこで今回は実際に自分で心の形(エゴグラム)を分析してみましょう。
次のエゴグラムの為の質問票、50の問いにありのまま正直に答えてください。なるべく考え込まず悩まないで、はい(○)2点、いいえ(×)0点で答えてください。 どちらでもない(△)1点が多いと分析結果は信頼性が失われます。51%以上「はい」なら(○)、49%以下だったら(×)という具合に、10分以内で回答してください。
文字が小さいので、一度印刷した方が回答しやすいと思います。
全部回答が終わりましたら、右の欄に合計点を記入してください。
CP、NP、A、FC、ACの合計点が出ましたら、次の『私の強みと弱み(エゴグラム分析表)』左側のグラフ表のCP、NP、A、FC、AC軸上にプロットしてください。その5点を線で結んでできた折れ線グラフが、『あなたの現在の心の形(エゴグラム)』 です。
なお誤解のないようにして頂きたいのは、このエゴグラムは、『良い・悪い』 ではなく、あなたが対人関係で示すあなたの心の働きの傾向を示しているという事です。CP(批判の親)、NP(保護の親)、A(大人の理性)、FC(自由な子供)、AC(従順な子供)を表しますが、詳細は下の 『より良い人間関係つくりの為に』 を参照してください。
このエゴグラム分析表で真中の水色のゾーンは、5つの自我状態の
『プラス面』 がでる領域です。上方オレンジ・ゾーンは『強すぎるマイナス面』、下の方のオレンジ・ゾーンは『低すぎるマイナス面』 が出るので要注意です。
プロットしたそれぞれの点(自我状態)の解説が右側の解説表に記載していますので該当欄を確認して下さい。 如何ですか? 自分が日頃思っている自画像と合致していませんか?『高すぎる場合』は最上段のアドバイスを、『低すぎる場合』 は最下段のアドバイスを実践して、1年後2年後、もう一度分析してみて下さい。
かならず変化が現れる筈です。
また更に、家族や、友人や、職場で分析してお互いに結果を開示して共有化し合うと、より深いコミュニケーションの輪が広がっていきます。
1.典型的エゴグラムパターンから知る対人傾向
エゴグラムのかたちは300通り以上ありますから必ずしも一致はしないと思いますが、形が似ていればその領域の基本姿勢に近いということになります。
(1) 『対人関係基本姿勢(4領域)のエゴグラム』は、次の通りになります。実際に自分で分析した『皆さんのエゴグラム』と照合してみてください。以前80名程の職場全員のエゴグラム分析を行なったところ次の結果でした。
④: 6名 ( 8%) ③: 5名 ( 6%)
②: 65名 ( 81%) ➀: 4名 ( 5%)
日本の企業平均は(④10%、③10%、②70%、①10%)と言われます。②が過半数以上ということは『中々自分の意見が通らず、自分の存在価値を実感することが少ない職場環境にある』ということですので、何とか④のエゴグラムになるように工夫・努力する必要があります。
次にもう少し細かくエゴグラムパターンを紹介します。
300以上あるエゴグラムの形ですが、皆さんのエゴグラムは 次のどれかに近いはずです。その横のコメントと照合してみてください。いままで2000人以上の社員研修と約1000人の大学生に分析し解説をつけて返却してきました。すると全員が「当たっている!どうしてわかるのですか?」と、異口同音に感想を述べます。今まで「全然違う!」という声を聴いたことがありません。(内心ニヤニヤしながら「君が自分で答えているのだから当たるのは当然だよ!」)
ぜひ5~10年に一回、自分のエゴグラム確認されるようお勧めします。
また難しい人間関係で悩んでいるときは、相手の立場になって50の質問票に答えてみてください。それはあなたにとっての相手の心の形であり、パターン図と照合して『なぜうまくいかないか。自分のどこで齟齬を来しているのか。Aで対応したらどうなるか』などを考えて、対応のスタンスを変えることをお勧めします。必ず建設的な関係づくりの参考になる筈です。
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