現代は、中々出口の見えない混迷の中にあります。
地球温暖化、世界的金融危機、企業の経営危機、大震災後遺症、急激な少子高齢化等々その中で生きる私たち現代人に求められる能力とは どういうものでしょう。
地球温暖化、世界的金融危機、企業の経営危機、大震災後遺症、急激な少子高齢化等々その中で生きる私たち現代人に求められる能力とは どういうものでしょう。
かって高度成長期に求められたのは、色々な知識・経験を豊富に持ち、目の前の問題点に対して如何に迅速に適切な答えを出せるかの能力でした。 しかし現代社会が直面する問題は、色々な要素が絡み合っており、従来の豊富な知識・経験だけではとても解決できません。 加えて情報ネットの発達 により知識の陳腐化が激しくなり、経験不足の未熟な者でもベテラン以上の 専門情報を簡単に手に入れることが出来るようになりました。
これから世の中で重視されるのは、『簡単に入手できる情報・知識に、自分の頭を使って如何に付加価値を付けられるか(=地頭力)』 という能力です。 各企業の採用選考では、地頭力・論理的思考力を重視するようになっており、入社後も更にスキルアップを求める会社が増えています。
今回は、この地頭力を鍛える為に、具体的にどういうことを普段から意識して訓練していけばよいかを概説します。
今回は、この地頭力を鍛える為に、具体的にどういうことを普段から意識して訓練していけばよいかを概説します。
昔から日本人の特徴は、『問題解決力、考える力が弱い事』だと言われています。 これらの弱点を次のように自己改革していく必要があります。
(日本人の傾向) (地頭力)
① いきさつプロセスから考える ⇒ 結論から考える
② 部分細部に拘る ⇒ 全体から考える
③ 複雑な事をさらに複雑に考える ⇒ 複雑な事も単純化して考える
① いきさつプロセスから考える ⇒ 結論から考える
② 部分細部に拘る ⇒ 全体から考える
③ 複雑な事をさらに複雑に考える ⇒ 複雑な事も単純化して考える
『結論から、全体から、単純化して考える』 が大事な事ですが、そのベース・原動力として『やる気・志』 が不可欠です。 『それは何だろう、どうしてそうなるのか、もっと素晴らしい事はないのか』 という知的好奇心を持ち、何とか究明しようとする姿勢があって初めて、そこにたどり着く為の『論理的思考・直観力』 を身に付けようという気になります。 それを図式化すると次のようになります。
それでは、考える力(地頭力)を鍛える為に、具体的にどのような思考法や思考ツールを使って訓練すれば良いかの代表例を紹介します。
1.フレームワーク思考
①重要度・緊急度
②Plan-Do-Check-Action
③Skill-Will マトリクス
2.論理思考ツール
④ ロジックツリー
⑤ セグメント分析
⑥ CE/CS分析
⑦ PPM分析
⑧SWOT分析
① 『重要度・緊急度のフレームワーク』
色々な意見・案が沢山あり、混沌として集約できない時、また問題が大き過ぎて何をやって良いか分らない時に、重要度・緊急度の4つのフレーム(枠) に整理して考え、優先度の高いものを見つけ出す思考法です。
②PLAN-DO-CHECK-ACTION フレームワーク
①と同様、色々な意見・やるべき事が沢山あり、何から手を付けたらよいか分らない時に、仕事の4つのサイクル(計画⇒実施⇒結果チェック⇒対策案)に分類して、実施手順を決める為の整理方法です。
①と同様、色々な意見・やるべき事が沢山あり、何から手を付けたらよいか分らない時に、仕事の4つのサイクル(計画⇒実施⇒結果チェック⇒対策案)に分類して、実施手順を決める為の整理方法です。
③SKILL-WILL フレームワーク
自分(又はチーム)が持っている能力(SKILL)と、やりたいこと(WILL)を、高低4つのフレームに分けて整理し、モチベーションの高いところからスキルアップを図る手法。 やる気のない事に闇雲に(強制的に)取組んでも中々成果が上がらない時に、一旦立止まって整理してみると良いでしょう。就職活動で、『自分の進むべき進路と強化すべきスキル』
を整理・確定する際に使えば有効です。
④ロジックツリー
ひとつの命題(課題)について、大きな構成要因⇒中程度の要因⇒詳細要因へと分解して、関連性のある論理を構造化する手法。細分化した後 『効果度・緊急度等で評価すれば、優先順位も一目瞭然となる。 複雑なことをプレゼンする際に使えば、説得性・納得性が高くなる。⑤セグメント分析
『今やっていることで十分か?戦略的に補強すべきところはないか』を、抽出する手法。 次の例では、ある製造業で、高級品と年代層分布でA、B、C、Dの製品を作っているが、『ねらい目①、②』 が今後力を入れる戦略分野であることが一目瞭然である。
⑥CE//CS分析
顧客期待度と顧客満足度で整理。 戦略を見直す際に有効な手法。
⑦PPM分析
市場成長率予測と自社の相対的マーケットシェアで整理する。
大事なのは『市場成長予測の妥当性』 で、家電メーカーの経営危機の原因となった【半導体・液晶テレビ不振】 は、地デジTV需要後の市場予測を見誤り、半導体工場や液晶工場建設投資を過剰に行なった結果である。そういう点で、『プラグインハイブリッド車や電気自動車』
は、省エネ・地球温暖化防止等から時代の寵児・花形事業であると言える。
⑧SWOT分析
企業で中・長期的な経営戦略を練り、全社展開する際に使われる最も有効で一般的に使われている手法で、これからのビジネスマンに必須のスキルと言えるでしょう。
⑧SWOT分析
企業で中・長期的な経営戦略を練り、全社展開する際に使われる最も有効で一般的に使われている手法で、これからのビジネスマンに必須のスキルと言えるでしょう。
また、こういう大きな戦略だけでなく、個人の能力開発や、就職活動で自己分析および自己アピールに使えば、『世の中のニーズにマッチした能力開発や納得性・説得性ある自己紹介・アピール』 が可能となります。
以上紹介したのは、地頭力や論理思考力を強化する手法の一部です。
このほかにも有効な手法が沢山あるので、機会をみて再度紹介したいと思います。 また一番大事なのは 『こういう手法を身近な問題に使ってみて訓練し、使いこなせるようになること』 です。
尚、今回のような大きなテーマをこういうブログで紹介するには限界がありますので、是非、『いますぐはじめる地頭力』 だいわ文庫 を購入し、しっかりと熟読されることをお勧めします。
参考図書: 【いますぐはじめる地頭力】 細谷功:著 だいわ文庫】
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