3月17日手術後1週間、その一部の剥れが分かりました。そして3月25日にガス圧を加えて再密着を試みましたが、剥がれは更に2/3まで広がり、3月30日に再手術することになりました。これが上手くいかない場合は再度角膜を輸入してゼロスタートとなります。いずれにしても「俎板の鯉」です。・・国内眼科3名医の一人「林孝彦医師(日本大学病院准教授)」による手術ですので心から信頼しています。・・大人しくして (笑)完治を目指します。・・目の治療情報は若干気持ち悪いかもしれませんが、同様な状況に直面した時の参考にしていただければ幸いです。
私の角膜疾患名は「角膜内皮ジストロフィー」で角膜疾患の 0.1%(1000例に1人)の珍しい病気らしいです。角膜は厚さ0.5mmの薄膜で5層に分かれており、その一番内側の角膜本体を内液から保護している内皮組織が壊れていく病気です。放っておくと角膜全体が変質して視力ゼロになります。手術は顕微鏡手術で、角膜に細孔を開けて壊れた内皮を取り除き、新たな内皮をコヨリ状に巻いて細孔から差込み、広げて角膜本体に張付けてガス圧をかけて定着させるものです。(目の周りの麻酔はしますが、目はある程度見えたまま手術なので、一部始終を直視しながら約90分でした。「もうヤメテ!イヤダ!」と思っても、俎板の鯉で とにかくジッと動かないで待つしかありません(汗)
【角膜移植手術の疾患別割合】
私は角膜手術中「変性症1.20%」の中の0.1%「角膜内皮ジストロフィー」です。正直「何でよりによって私が!」と思いますが原因は不明だそうです。なお日本では1000例に1人ですが、欧米では珍しくなく、40例に1人らしいです。
【痛々しい眼帯姿?】
眼帯は手術後1日だけで直ぐ外れました。目薬4種を一日4回滴ける必要があるからです。手術後1週間以上、食事・トイレ以外は仰向けに寝て過ごすことを求められます。(カッコつけて新聞読んでいますが・・本当は恰好だけです)
【眼球の構造図】
私の通院する「千葉中央眼科」は、浦和・柏・船橋・熊谷など、関東地区で14の連携病院があり、「角膜手術専門医、網膜手術専門医、白内障、その他あらゆる目の疾患に対応」できる体制を作っています。それぞれの専門医はローテーションを組んでおり、夫々はネットで検査写真情報が共有化できるようになっています。患者は近所の中央病院がメインとなりますが、専門医が遠くの病院担当の日には、手術や手直処置で遠方に行くことも多々あります。3月17日林先生は浦和中央病院でしたので、病院付きの送迎車で浦和迄行って手術を受けました。(この手術者を送迎するシステムは画期的で、チェーンの14病院はどこも患者さんが溢れかえっています。)
【角膜の構造】
厚さ 0.5mmは、更に5層に分かれています。私の病気は、この一番内側の角膜内皮が壊れていく病気で、国内では角膜内皮手術例 1,000人に1人という珍しい疾患です。
【角膜移植3タイプ】(私は図3の内皮移植)
従来日本では5層全部を取り換える「全層角膜移植術」でしたが、最近は内皮層のみを移植する「角膜内皮移植術」が主流で、拒絶反応が出にくいなどの利点があります。ただし、角膜穿孔や円錐角膜、晩期の水疱性角膜症など、内皮移植では角膜の機能回復が期待できない場合は「全層角膜移植術」を行います。
【角膜内皮移植手術】
新たな内皮はコヨリ状に丸め、角膜に開けた細孔から挿入し、前房内でシート状に広げ角膜本体に貼り付けます。そのままでは剥がれるのでガス体を入れて内圧をかけてしっかりと押し付けます。内皮を完全にくっつかせるために「1週間以上仰向け」が必要となります。私の場合は、この移植内皮の末端が剥がれ、そこから空気が入り込み、剥がれが2/3ほどに広がったものです。
今週末に林先生により剥がれた2/3を再度貼り付ける顕微鏡手術を行います。それが上手くいかなかった場合、再度米国アイバンクから角膜を取り寄せて再手術となります。
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