2024年7月4日木曜日

8. 奴隷出自のロシア根性(R3.3変見自在)

  ウクライナ戦争など、最近の世界情勢は複雑で展開が早く「なぜそうなるの?」と思っているうちに次の思わぬ事件が勃発します。それらは当事国の歴史や当時の世界情勢、政治経済・地政学etc.を総合的に知らないと何が何だか訳が分かりません。 そういう時に重宝するのが、週刊新潮コラムの 「変見自在」 (高山正之)です。高山氏は元産経新聞論説委員で、『週刊新潮を最終ページから読ませる男』 として有名です。複雑で難しい事件・時事の背景や裏話などを当意即妙に解説して実に面白く、明るく前向きで、一度読んだら病みつきになります。「こんなこと本当かな?」 と、そのコラムを詳しく調べると殆ど事実で、まさに博覧強記のコラムニストでお薦めです。

今回は週刊新潮3月22日号「変見自在」の 『(プーチン失策で)北方四島が返る』 を紹介します。これを読むと千年以上前からのロシアの超概略歴史が分かり、常に領土拡大野望に取り憑かれた民族であることが分かります。独裁者プーチンが100年前のスターリンと同じ行動に出たのは、「帝国主義、共産主義、ソ連崩壊・・」でも変わらず連綿と続くロシア民族の領土拡大DNAによるものだという事が分かります。

従って、この無法で非人道的な戦争は今後も世界を悩ますと覚悟する必要があります。 日本はこのような国際信義、国際法をカミクズ同然に扱うナラズモノ強権独裁国家=中露朝に取り囲まれ常に恫喝や侵略脅威を受けています。ウクライナ悲劇は明日の日本の危機そのものなのに、何故我が日本は能天気な日本国憲法=(前文:平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。の憲法9条では、国民の生命と財産は守れない」と目が覚めず、声を上げないのでしょうか? なぜ国会議員は結束して改正を急がないのでしょうか? 侵略されたらアフガンのように国外脱出する気なのでしょうか?

『プーチン失策で北方四島が返る』:週刊新潮3月22日号「変見自在」

ロシア人の歴史は涙無くしては見られない。 生い立ちは奴隷で、ローマ時代からボルガ川辺りで狩られては欧州に積み出されていた。民族名スラブ(Slav)からSlave(奴隷)という言葉が生まれている。

でもやがて国を建て、蛮人でない証拠にとキリスト教も信じたが、それはローマン・カトリックが嫌ったギリシャ正教で、のちに大きな不幸を招くことになる。

その前に別の不幸、モンゴルの来襲を受けている。彼らは街を焼き、キリスト教の司祭は教会の中で火炙りにし、男は殺し、女は犯した。それで 「レーニン顔だらけになった」(古田博司 筑波大名誉教授)

ちなみにウクライナの北は湿原地帯でモンゴル騎馬兵を阻んだ。その向こうのベラルーシ(白ロシア)は、おかげで犯されず純白のまま。それを祝して国名にした。

出自に加えてアジア人の凌辱という屈辱はきつかったが、彼らはそれを懸命に乗り越えた。

プロイセンからきたエカテリーナⅡ世の努力もあって「東外れの白人大国」と呼ばれるまで持ち直した。(プーチンはこのエカテリーナⅡ世を最も尊敬しているという)

しかしこの誇りも東洋の日本が阻んだ。当時世界最強と言われたロシア陸軍は、金州、遼陽、そして奉天の戦いに敗戦して潰走した。海でもウラジオストック艦隊、旅順艦隊、バルチック艦隊の全てが沈められた。日本の台頭を恐れたセオドア・ルーズベルトが割って入って、一銭の賠償金も払うことなく、何とか白人国家の面目は保たれたが、非白人国家に完敗した白人国家という汚名は消えることはなかった。

20世紀、共産主義にすがって東西冷戦の一方の雄に盛り上ったものの、長続きはしなかった。

ベルリンの壁が崩れただけで、ソ連自体まで消えてしまった。かって1ルーブルは1.1ドルだったが、いま日本円で1円以下だ。

ロシアはワルシャワ条約機構軍を解散するにあたり、西側に「無用になったNATO軍も解散すべきだ」と言った。敵が消えたのだから当たり前の話だ。 しかしローマン・カトリックの十字軍を気取るNATOは言を左右する。究極の敵はギリシャ正教を信ずるロシアだと思っているらしかった。

ロシアは負けた弱みもある。結局NATOの存続を認め、ただし「東独より東には勢力を拡大しない」「加盟国でもない国への出動はしない」を約束させた。ところがその舌の根が乾かないうちにNATOはポーランドの加盟を言いだし、チェコやバルト三国まで取込みを開始した。

おまけにカトリック系クロアチアと、ギリシャ正教系セルビアが内紛を始めると、NATOは「セルビアがイスラム教徒を虐めている」 と言いだして軍事介入を決めた。両国とも非加盟国なのに、だ。 NATO軍はセルビアの首都を空爆し、同国の大統領を戦犯として拘束した。NATO軍はシナと同じだ。約束は守らず、力で押せるならどんな横暴もやることを見せつけた。

もう一つ、NATOはイスラムよりギリシャ正教を嫌っていることも分かった。

そのNATOがロシアとの最後の緩衝地帯のウクライナに手を付けた。ここは昔ポーランドが心配して西半分はカトリックに改宗している。NATOには取り組みやすい国だ。おまけにウクライナ政権の中にはポグロム(ロシア人のユダヤ虐殺)を根に持つ反ロシア派が多い。プーチンが暴挙に出ざるを得ない状況だった。

日本は人道的見地とか国際法上とか適当でいいから、とにかくプーチンを徹底的に叩き潰す側にまわりたい。そして(今回と同じように国際法=相互不可侵条約を一方的に破り侵略・奪取した)北方四島を取り戻し、理不尽にも日本人60万人を奴隷にしてシベリアに拉致し、牛馬よりも酷い強制労働をさせた償いをさせたい。

高山正之氏のコラムは、お人好し日本人への覚醒皮肉が込められており、慣れないと反発が大きいかもしれません。今迄の北方領土返還最大チャンスはソ連崩壊後のエリツイン大統領=橋本竜太郎首相の時でした。日本の経済支援が欲しかったロシアが返還する気になった絶好の機会でしたが、消費税増税や金融破綻で内閣支持率30%以下、参議院選挙大敗で橋本内閣総辞職。20年以上続くデフレの起点となり、北方領土返還も霧散しました。

プーチン暴挙は世界中から非難・制裁を受けて早晩ロシアは衰退します。今後ソ連崩壊の時と同じ状況が生まれる筈ですから、その時に再びチャンスが訪れます。今は77年前の原点に立ち返えり『ソ連は不可侵条約を破って侵略し、北方4島を77年間も不法占拠している』と世界に発信すべき時です。ゼレンスキーのように。・・プーチンと安倍元首相は20数回会談を重ねましたが、相手には全くその気はなかった『悪女の深情け』だったわけです。

最近のメディアは、画一的な表層報道と、素人コメンテーターの浅薄憶測や個人意見の垂れ流しで何の役にも立ちません。また日本人は何かと曖昧なオブラアートに包んで争いの種になるのを避けます。特に総理・国会議員は 「遺憾に思う」「あらゆる選択肢を排除しない」「最優先で検討する」と画一答弁が多く「何を何時迄にやる」と具体的に述べずウヤムヤにするばかりで一歩も前進しません。・・「難しい時局に国のリーダーとして大丈夫か?」と本当に危惧します。「命を懸けたゼレンスキー大統領の爪の垢でも飲んだら如何?」 と言いたくなります。

<お薦めの高山正之著書>・・・「目からうろこ」の思い間違いなしです

➀白い人が仕掛けた黒い罠(アジアを開放した日本は偉かった)

➁偉人リンカーンは奴隷好き(黒人代替に格安中国苦力多用へ)

③トランプ嘘つかない(彼の言動に米国人の黒い本音が潜む)

➃アメリカと中国が世界を壊す(日本は米中の腹黒さを見習うべし)

⑤アメリカと中国は偉そうに嘘をつく(朝日新聞だけ読んでいる人には理解できない事)

 

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